ホヘンベルギア カーラ

今日はホヘンベルギア’カーラ’という植物の紹介したいと思います。
カーラはドイツのH・プリンスラー氏によって2013年に命名された、ホヘンベルギアの中では比較的新しい品種です。
もともとは’マグニスピナ’という品種から突然変異的に発生した斑入り個体種のようで、氏が所持していた株から発見され、今普及している’カーラ’はその株のクローンを親としているようです。

カーラについて

ホヘンベルギア属はどっしりとした壺型に育ち、他のタンクブロメリア属と比較するとやや落ち着いた色のものが多い気がしますが、カーラはその中で斑入りという特殊性がなんとも不思議な存在位置を感じさせる植物です。
斑入りのパターンとしては、葉の外周を縁取るやや太めの線と、垂直に伸びる複数のストライプから成りますが、写真のように細かいストライプが入るもの、斑入りの面積の方が多くを占めるものなど個体によって様々です。
棘の部分が紫色に色づき、これも良いアクセントとなります。
ちなみに’カーラ’という品種名は、プリンスラー氏の奥様の名前をとって名付けられました。

斑入りの発生・メカニズム

植物における斑入りとは、葉や組織の細胞内に含まれている葉緑素が失われる現象を指します。
葉緑素が欠乏している部分が、白色や黄色に見えたりします。
本来の地色である緑色から、なぜこのような幾何学的な模様が発生するのかはまだ多くの謎が残されているようですが、その多くは遺伝による条件に起因するようです。
いわゆるメンデルの遺伝の法則における優性と劣性の関係において、次の世代に親株の特徴を受け継いだ幾つかのパターン生まれます。
人間においても、例えば兄弟でも全く異なった顔や体つきになったり、親の特徴を部分的に受け継いだりするように、複雑な分化が多様性へとつながります。
植物はそれこそタネという数を利とした手段をとりますから、親株同士が同じ品種であっても、次世代株としては数限りない個体差が生じます。

遺伝的に劣勢として斑入りが起こるようですが、成長段階で突発的に葉緑素が失われて斑入りとなることもあるようです。

カーラは一体どのような条件で斑入りと化したかは不明ですが、プリンスラー氏の記事を読むと、突発的な発生が濃厚のようです。

斑のバリエーション

ホヘンベルギア カーラ 斑のパターン2

‘カーラ’の生みだす斑のバリエーションは多種多様。近くで見ると細かいラインが幾十にも連なり、なんとなく土星の輪を連想してしまいます。

ホヘンベルギア カーラ 斑のパターン1
これは特に鱗片が多い個体。粉をまぶしたようなその表面は、斑のラインと重なりまさに芸術作品。

カーラの花芽

ホヘンベルギア カーラ 花茎
最後になりますが’カーラ’の花芽も紹介。
タイミング良く、現在所持しているカーラのうちの二株から花芽が出てきています。
運が良ければ交配に成功するかもしれませんが、そうなったらまた新たな斑入りのパターンが誕生することとなるので、今から楽しみです。また報告します。