前回の種まき編に引き続き、今回は発芽から安定期までの経過を見ていきましょう。
まずは種まき2日後の様子。

この時点で発芽の確率はだいたい予想できるようになります。
発芽の見込みがある種は水分をたっぷりと吸収し、膨らみますが、逆にぺったんこの種は残念ながら発芽の可能性は薄くなります。
このまま適度な温度と光を当てながら、様子を見ましょう。
そして種まきから8日後。

このあたりからぽつぽつと発芽が始まります。
ディッキアの種は7日〜10日程度で一斉に発芽します。品種によっては2週間かかるものもあります。
横向きに倒れたように発芽してしまっているものもありますが、自然と根を地に張るように向きを変え、安定してきますので無理に触らなくて大丈夫です。
この時点で見られる葉は、子葉と呼ばれるもので、コロンと丸い形状を帯びています。
役割としては、養分を蓄え、本格的な成長に突入するまでの準備を支える葉です。
続いて種まきからちょうど一ヶ月後。

成長が早いものは幅1cmぐらいには成長しています。
子葉に続いて、ディッキア本来の先細りした葉が現れます。
続いて種まきから二ヶ月後。

一回り大きくなり、トリコームも目視で確認できるようになります。
ここまで育てば、若干成長スピードに鈍化がみられますが、安定期に入り、よっぽどのことがない限り親株まで順調に育てることができます。
カビ対策について
置き場所や種子の状態によっては容器内にカビが発生する場合があります。
まずは画像をご覧ください。


これは別の育成容器で発生したカビになります。
白い綿毛のようなもので、主に発芽しなかった種子のガラを根城にして発生し、放置するとやがて表土全体に蔓延します。
だいたい発芽したのもつかの間のタイミングで出現することが多いので、初めて播種にトライした方にとっては不安で気が気ではなくなる厄介なやつです。なんらかの病気の元となる可能性が高いので早めの対策が必要です。
このような状態に陥った場合は、植物専用の殺菌剤を使います。
用意するものはベンレート、小型のスプレーボトル。

ベンレートは植物の様々な病害に対応できる殺菌剤です。
これを、通常希釈の倍、4000倍希釈(1袋に対し2ℓの水)で薄めの殺菌水を作り、スプレーボトルで散布してください。

全体的に満遍なく散布し、特にカビが多く発生しているエリアには数回プッシュ。
薬剤ですので、処理は必ず屋外で行ってください。
だいたい半日ほどで効果が現れますが、それでも残る頑固なカビには、時間を置いて数回に分けて散布すれば除去できます。
今回の記事は以上になります。
次回は冬場の管理方法について書きます。
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